radio.jj1bdx.tokyo Contents

Zeroing Out: rants against the radio culture (ja/en)

ラジオ文化に対する所感と諦観

Dated articles

20230203

バルコニーのアンテナの限界

過去47年近く無線をやっていて最大の制約になっているのはアンテナである。 なにしろ短波は日本の住宅の寸法に比べて波長が長すぎるので、1/4波長の長さの輻射器すらろくに確保できないのが現状だ。 これをどうするかといっても妙案はない。物理は裏切らないが絶対に人間の都合には忖度しないからである。

今の2.2m長モービルホイップをバルコニーから水平ちょっと斜め上に出している運用形態は、正直なところ、 1980年代前半に似たような場所でやっていた、竹竿にワイヤーを這わせていた運用と同程度の運用でしかない。 違いがあるとすれば比較的正しく整合が取れていることだろうか。そうでなければ送信出力は満足に輻射されないので。

とはいえ、構造物を外に出す際は、落下等起こさないように固定できていないといけない。 そのことを考えると、アンテナをあまり大きなものにすることもできないのが、現在の悩みだ。

Twitterの日本語のアマチュア無線の世界と「バカ息子」達

もうtweetはしなくなってしまったが、日本語のTwitterでのアマチュア無線に関する話は、いくつか定点観測している。 懲りない「バカ爺達」(私より年代が上の人達)と懲りない「バカ息子達」(私と似たような年代の人達)の活動は、 いつ見ても面白いと同時に、この人達は無線しかやることがないんじゃないかという哀愁を誘うのである。 もちろん私もかつては似たようなバカ野郎として定点観測されていたのだろうという認識は持っているが(笑)、 幸い無線しかやることがないという状況に陥ったことはない。

基本日本の人達は井の中の蛙というか、「他人にメーワクをかけない」という小中高教育での洗脳のおかげで、 自分がより大きな世界の中でどの位置にあるのかということを意識する能力が低くなっているように思う。 そしてその上に人口の2%しか満足に英語ができず、海外渡航の経験のある人達も少ないので、 日本語の世界だけにいるとどんどん認識が歪んできて世界が狭くなるという例をイヤというほど見てきた。

昨年2022年9月に「夢の図書館」にて、ラジオの製作やHam Journalといった雑誌のうち 古いものを閲覧する機会に恵まれたのだが、上に書いた「バカ爺」や「バカ息子」達は1980年代、そして1990年代前半から 今とあまり変わらないような活動をしていたことを確認できた。 このことを「進歩がない」と言い切る気はないが、 それだけ日本のアマチュア無線の世界は変化していなくて停滞しているというのは事実だろう。 基本多くの人達が国内運用だけにしか興味を持っていないし、 海外交信はできてもその先の海外のコミュニティとのつながりを作るところまで行かないのが現実じゃないかと思う。 紙のカードに固執して最新のconfirmationのやり方に対応しないJARLはその極致だし、 各種ソフトウェアのユーザーにはなれてもそれらの修正もできないおよそ技術者を名乗る資格のないただの消費者が全体の99%であろう (もっともこれは日本に限った話ではないかもしれないが)。

せめて自分は「バカ息子」(笑)にならないように、最新の技術に対して自分の知力で貢献していく、ということだけは忘れないようにしようと思う。

20230124

バリコンあるいは可変コンデンサ

高周波用の可変コンデンサ(最大容量で数十から数百pF程度)は機構部品になってしまうため入手も取り付けも容易ではなくなっている。 中波やFMラジオ用の可変コンデンサの代表だったポリバリコンも世の中からなくなりつつある感じを受ける。 伝統的なアンテナカップラーあるいはアンテナチューナーそのものがもはや希少品種になりつつあるようだ。

そんな中で村田製作所の「バリアブルキャパシタ」という 面白そうな部品を見つけた。詳細データは開示されていないが、13.56MHz用と書いてあり、 22pF - 45pF、あるいは45pF - 90pF程度の容量を確保できるらしい。 容量調整用端子には交流は印加するな、とあるので、いわゆるバリキャップダイオードとは違うのだろうと想像する。 流通してくれば短波の実験には使えるかもしれない。

ただ卒直な話今後同調回路を集中定数で作ることはなかなか大変になりそう。

20230123

あらためて追悼: 高橋幸宏

細野晴臣御大のInterFMのDaisy Holiday!という番組で高橋幸宏御大逝去に伴う追悼番組をやっていた。 高橋幸宏御大は私にとって音楽的に最も影響を受けた人の一人。合掌。

FM放送への高調波障害

日本の場合(76MHzから95MHz)のFM放送への高調波障害を考えると、 実は28MHz帯(28MHzから29.7MHzまで)がかなりヤバいのではないかと思っている。 なにせ3倍高調波が84MHzから89.1MHzに出てしまうので。 もちろん21MHz帯の4倍高調波とか、18MHz帯の5倍高調波も考えることはできるし、他の周波数でもあり得るが、 3倍高調波はフィルタなしに抑えるのがとても難しい。 50MHz帯のことを考えなければ、35MHzから70MHzまでで減衰するLPFを送信出力につければいいので、なんとかなりそうだが。 とはいえ100W通過できるローパスフィルタ作るのは大変なのでできれば避けたい。 (後述する同軸トラップが案外使えるかもしれない。)

仮に基本波が100W送信だと、不要輻射が-60dBの法定範囲内でも0.1mWの出力になってしまうため、 送信点から半径10mぐらいだと受信障害が発生してもおかしくない。 幸い今使っている周波数だと既存の大きな放送局(近距離のコミュニティFMを含む)からは外れている。 FT4の28.180MHzでも上の3倍高調波は28.184MHz × 3 = 84.552MHz なので、 世田谷区でも受信できるFMヨコハマの84.7MHzに対してギリギリで障害にならなさそうな感じ。 一方FM西東京の84.2MHzだとモロにFT8の周波数28.074MHz × 3 = 84.222MHz でヒットしてしまうので、ちょっと大変かも。

放送への受信障害は絶対に起こしてはいけないことであり、運用の際は注意が必要かもしれない。

同軸トラップ

伝送線路の途中にオープンあるいはショートのスタブを並列に入れて、 希望しない帯域を減衰させたり、インピーダンスマッチングを行うという定番の技術がある。 日本語では同軸トラップと呼ばれるらしい。 前述のFM放送への28MHz帯送信機の3倍高調波による障害は、同軸トラップを使うことで実用的に解消できる気がする。 Coaxial Stub Notch Filter Designerとか 同軸トラップフィルタの解説記事が参考になる。 28MHzのFT8対応だと、阻止帯域(84.2MHzあたり)のショートスタブを作って、通したい周波数(28.07MHzあたり)に対してリアクタンス補正をしてやればよさそう。

20230122

10mバンドオープン

予想通り朝から10m/28MHzバンドが開けていたので集中。 昨日同様そこそこ交信できている。 昨年末に購入したダイヤモンドアンテナの2.2mホイップHF10CLを出してきた。 これはなぜか10mだけでなく12m/24.9MHzバンドにもマッチングが取れる。 なのでときどき12mにも出ている。

とはいえFT8以外HFでは誰もアマチュア無線をやっていないような気がする。 10mのSSBとFMでCQを出したけど空振り。

12mバンドも局は少ないがそこそこ開けていた。 12mのSSBでCQ出したらAsiatic Russia (UA9/UA0) から呼んで来たけど残念ながらお断り。 昨年2022年2月24日以来、ロシアとベラルーシの局とは交信しないことにしている。ささやかな抗議。

ウクライナの局と10mで交信して10mでのOne Day WAC完成。 AF: EA8, AS: BY, EU: UR, NA: W, OC: VK, SA: LU というラインアップになった。 最初のEA8は02Zぐらいに東京だと見えてくる。面白い。 こちらの電波も到達していることは確認できていたので、交信の可能性はあると踏んでいた。予想通りになった。

HF運用を今の無線機Yaesu FT-710にしてから、終段が頑丈になった印象を受ける。 前の無線機FT-891に比べ、筐体が大きいせいか、FT8ぐらいの連続送信ではへこたれない感じになっている。 20世紀までの無線機よりは少しは強めに作ってあるのだろうか。よくわからない。 八重洲無線の無線機は必ずしも評判はよろしくないようだから。 昔FT1XDという無線機をスウェーデンに持っていって(米国免許に基づく運用許可を受けて)使っていたら、 いきなり送信が止まらなくなってバッテリーを外さない限り操作不能というインシデントが発生してしまったことがあった。 あれはやめて欲しい。手放してしまったけど。

Disclaimer

[End of page]